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articles > 2026-02-26 北海道の一次産業について考える

日本の食料自給率は 38% 程度。もはやシステム障害寸前の低空飛行と言っていい。対して、北海道単独では200% を超える。

都府県の農業が成立しているのは、北海道が基礎的カロリー源(小麦、ジャガイモ、砂糖、豆類)という、生活に不可欠なインフラを一手に引き受けているからだ。これらは、有事の際に国民を飢餓から救う戦略物資そのものである。生産額ベースの数字以上に、カロリー供給における貢献度は圧倒的だ。北海道は、日本が稼働し続けるための巨大なバッファーとして機能している。

北海道が停止したら?本州の農業は連鎖的にダウンするかもしれない。例えば、本州のジャガイモ生産は道産の種いもがなければ成立しないし、本州のブランド牛を支えているのも、実は道産の飼料や素牛(仔牛)だったりする。 例えば生乳。ここが止まれば国産バターやチーズは消え、製菓・外食産業への影響が生じうる。また、和食の根幹、昆布はどうか。出汁を失えば、我々のアイデンティティたる和食文化はどうなるか。

北海道は、日本の農業におけるいわば “OS” だ。ここがメンテ不能になれば、上位の “アプリケーション”―本州の生産基盤は、すべてビルドエラーを起こして停止せざるを得ない。

北海道の一次産業を支えることは、単なる地方応援ではなく、国民の「明日のメシ」を確保するための、極めて切実な問題ともいえる。